医者はみんな忙しい

それは間違った認識である

正確には『忙しい医者は忙しい』

しかしコレでは忙しいがダブってしまう

じゃあ『忙しい医者もいる』となるのだろうか

だけどコレだと、医者の大半は暇であり、忙しい医者が珍しいような表現になってしまう

従って『暇な医者もいる』

これが最終形になる

私は『忙しいアピール』をする人は『仕事に無駄が多い』か『ナルシスト』の２要素だと思い込んでいたけれど。本当に忙しくて『忙しい』を連呼する人を1人知った。
 

ただ、彼は『忙しい自分じゃないと耐えられない』から『忙しい』のだと思う

つまり、結局、畢竟『ナルシスト』なんだと思う。生きるために動き続けるナルシスト、それはなんというか『アーティスト寄りのアスリート』なんだろう
 

泳ぎ続けてないと死ぬマグロみたいなものかも知れん

ちなみに近くで泳いでいると、彼の動きが作る波のせいで、こちらの泳ぎは乱されるわ、溺れそうになるわ、背びれがぶつかって怪我するわ、ろくなことにならん。マグロはげに恐ろしい

しかし、床の上で全く動かないお相手を『マグロ』って表現するのは見事だと思う

床に上がるまでは、せわしなく動き続け『欲しいけど捕まえることが困難』という意味が暗い海の中で輝いている

だからこそ陸の上で動かない悔しさが口からこぼれる

『ちくしょう。マグロかよ』と

せっかく海にいるときは黒いダイヤだったのに

どういう『おべんちゃら』を言うかというと、『マグロな彼』は生き生きと泳いでいて、手に届きそうにないからこそカッコいい。何かに取り憑かれたように泳ぎ続け、どんな遠くの国に行くのだろう、それは素敵なコトだなぁなどと、さして思ってもいないコトを並べておきたい。それは保身と照れである

そしてこれはあくまでも魚類のお話である

さて話を暇な医者に戻す

何が言いたかったかというと、今年、医局は私にゴールデンウィーク休みを9日間も下さった

これは夏休みに匹敵する長さである

ＧＷがその名に恥じずキラキラと輝いている

もう医局に足を向けて寝られない

旅行に行くたびにコンパスで医局の位置を確認し

誤って足が医局を打ち抜かないように、寝る前にベッドの角度を微調整する
 

さあ、医学生・研修医達よ。ＧＷをこんなにも金ピカに輝かせてくれる医局はそうはないぞ

それはメッキではない、入局して確かめてくれたまえ！（このブログにＣＯＩはありません）

とにかく時間を頂いた

あ、突然近況報告、医学博士になりました。報告終わり

とにかく暇を頂いたのだが

私の時間はソモソモ、モテないキモオタの様なモノであり。隙間が出来ても（いや、そもそも隙間だらけだったのだが）、外的な3次元的な何かとマッチングすることは殆ど無く。ダラーッとボーッと、好きな本を読み、思想的に堕落した文章を書き、あまり現実の役に立ちそうに無い本に手を伸ばしてみる。というような他者から見て至極非生産的な2次元行為（文字的行為）とばかり結びついていた。

しかし嫁ちゃんが来てからは

彼女がマッチングアプリ的な能力者であるため

私の時間は恋愛依存症の美女に変化してしまい、隙間が出来ればすぐに相手を見つけてしまうハレンチな特性を持つようになった

そんなわけで、ＧＷ前半は

広島に行き、熊本に行き、福岡に行き、岩国に行き、福山に行き、岡山に行った

彼女は私の時間に『無謀』というスパイスを振りかける

ＧＷのど真ん中

どうやったら鳥取から熊本まで

7時間で到着するような無茶な計画を立てられるのだろうか？
 

しかも車で
 

朝10時出発で

『18時にはお友達と合流して、美味しい物食べますよ！』

『空腹は、最高のスパイスですからね。お腹減らさないと！』

そしてサービスエリアに止まる度に『別腹』を使おうとする

嫁ちゃん『たこ焼きは別腹！』

嫁ちゃん『カラアゲも別腹！』

嫁ちゃん『焼き牡蠣は、胃薬！ (new!)』

嫁ちゃん『麺類は大体別腹！』

胃袋の数という点において、人間より牛に近い彼女であるが

こうなってくると『本腹』に入るモノが気になってくる

少なくとも牡蠣は無限に吸い込む

たぶん胃カメラでブラックホール写真が撮れる

おめでとう天文学

しかしキッチリ17時に熊本に到着した

何故、そんなにスイスイ進めたのか？

そうか嫁ちゃんのブラックホールに渋滞が吸い込まれていたのだと

気がついたのは即位記念日

皆様

令和もよろしく

『やることを誰よりも抱えていて、働く気のある人が、最も沢山の時間を見出すことになる』

～サミュエル・スマイルズ～　イギリスの作家・医師

『最も難しい3つのこと　秘密を守ること、他人から受けた危害を忘れること、暇な時間を利用すること』

～キケロ～

『その日、その日が、一年中の最善の日である』

～エマーソン～