洗濯機を買った

我が家は10年くらい前に友人(出来杉君)がくれた洗濯機をずっと使っている

それは譲り受けたときには、すでに何年も使われたあとだったので

それはもうドコに出しても値の付かない筋金入りのポンコツになっていた

 

当直明けの休日など。今すぐベットに潜り込みたい気持ちを無視して、うっかりスイッチを入れたりしたらまあ大変

 

寝室から壁一枚しか隔たれていない場所で、カレは老体に鞭を打ち。律儀にも全力で日雇い工事を始めてしまう

 

ガコンガコンゴゴゴゴゴン
それはとても衣類を洗っている音には聞こえないし、一体中はどうっているのだろう?不思議な振動が寝室全体に伝わってくる

 

普通の人なら到底眠れたモノじゃ無いと思うのだけど。
ほぼ『なんとなくみたいな理由』でインドに出かけてしまえる私は完全に普通の人の感覚を失ってしまっているようで『ちょっとウルサいな』とは感じるモノの、コレはコレで良いかなと受け入れてしまっていた

 

なら嫁ちゃんは耐えられるのだろうか?少し心配になったけれど。そもそも本を読んでいるときと書き物をしているとき以外、ひっきりなしに話し続ける『歩く騒音』な私と飄々と付き合っていけているのだから、『やかましさ』に対する耐性は元々強かったのかもしれない

 

 

もちろん世の中に全自動洗濯機というものが存在することは知っていた

衣類を放り込み、数種類の洗剤を流し込んでボタンを押すだけ。たったそれだけで4時間後にはホッカホカでピッカピカになるという

 

嫁ちゃんは『洗濯物を外に干すなんてありえない』という思想をもっていて、さらには『部屋干しは臭くなるからもっと嫌』などとほざく

 

そういった理由で、洗濯機を回してはコインランドリーに運ぶという愚行をずっと続けていた

 

雪の日に濡れて重くなった洗濯物をカゴに入れ、車でコインランドリーに向かうのはなかなかに辛い

そんなことを偉そうに書いている私は、殆ど一切手伝わないクソ野郎なのであるが

『一緒に付いてきてくれたら嬉しいな』というありきたりな言葉では私が動かないことを深く理解した嫁ちゃんが

 

私の行きつけの焼き鳥屋である『串ノ助』に隣接したコインランドリーの存在に気がつき

乾くまでビール1杯くらい飲むってのも楽しいかもしれませんよ?

と攻撃方法を変え、まんまと乗せられていたこの冬のはじまり

 

彼女の誤算は、私が店に入ったら『ビール一杯』どころでは当然気が済まず。23杯飲んでるうちに知り合いの常連や大将と盛り上がってきて閉店までの大騒ぎをくり返すことにあった

 

そのうち嫁ちゃんは私に声をかけず、こっそりコインランドリーするようになる。非常に聡明な彼女の動きに賞賛を送りたい

 

 

さて。ハッキリ言って、さっさと全自動洗濯機を買ってしまえば良かったのだが

軽自動車で無理矢理160km/hを出したような、とんでもなくケタタマシイ叫び声で働くカレは、しっかりと我が家での市民権を獲得していて
 

『まだ使えるから』というような『モノを大切にしよう』的実に攻撃を受けにくい建前『高い買いものをするのが勿体ない』という吝嗇に蓋をしていた

 

とにかく紆余曲折を経て乾燥機付き全自動洗濯機を購入した
 
 

凄い!

 

まず恐ろしく静かである
 

エディオンの店員は

『静かではありますが、やはり多少は音が出ます』

無音というわけにはいきませんので、音が気になって眠れないというかたもいらっしゃるのかも知れません

と言っていたのだが

 

それは素晴らしく誠実な発言だった

音が気になってどうしようも無い人レベルに合わせた言葉なのだろう

 

160km/h軽自動車騒音洗濯機と長年くらしていた私にとっては、こんなものはほぼ無音である

 

たとえ真横に寝袋を置いてもバッチリ熟睡できるだろう
 

素晴らしい!

 
 

タオルが柔らかい!

柔軟剤をタップリ吸って、ふんわり仕上がる

風呂上がりに優しく香しく包んでくれるそれは、花畑、春の日光浴

9100円。柔軟剤が使えない硬派だった先代の洗濯機。

コインランドリーで乾かした衣類は、ゴワゴワもゴワゴワ。簡単に言うとゴワゴワだった

 

嬉しくて、驚いて。毎日家に帰るや否や洗濯機を回した

ドアイン アズスーンアズ 洗濯機 
 

戯れにズボンを洗ったら、ギュウっと縮み

ここ3ヶ月で急速に成長した私の太ももと相まって、履くと即席にむちむちのハムができることには閉口したものの。洗濯機の便利さと快適さに暫くワクワクしっぱなしだった

 

そんなこんなで乾燥機付き全自動洗濯機が我が家に来てから2週間近くが経過

だいぶこの状況に慣れてくると、そんなに感慨深いものでは無くなってくる

 

思えば先代の洗濯機だって、手洗いの時代を考えれば『恐ろしく便利』なものであるし

コインランドリーの乾燥機だって、干すしか無かった時代を考えれば『恐ろしく便利』なものだろう

 

私たちの身の回りにあるものは、ほぼ全てが『恐ろしく便利になった』なれの果てで構成されていて

私たちの心は、それらに対して慣れの果てになっているようにも思う

 

携帯電話に慣れ、PCに慣れ

聴きたいときに聴きたい音楽を、CDを買ってもいないのに

スマホで30秒もあれば検索できてyoutubeで聴くことができるなんて

少し昔から考えたらとんでもない状況

 

それが『当たり前』になっていることに『慣れ』の面白さと虚しさを強く感じる

 

今後も次々に新しい物が表れて、『驚いて』は『慣れ』ていくのだろう

そういう意味では便利なモノを作っても『心の豊かさ』を作ることは難しいのかもしれない

 

結局、今から考えたら不便な時代でも『豊かに生きていた人達』は存在していて

現代でも発展途上国で嬉しそうに生活している人達と話をすると、『生活の便利さ』『豊かに生きていくこと』強い相関は無いように感じてしまう

 

もしもそうならば、新しい便利さを求めて行くこと『虚しい』ことのようにも感じてしまうのだが
 

『新しい便利さ』が『一瞬の驚き』をくれることは間違いないように思う

 

そういう意味では、イノベーターというのは『花火職人』なのかもしれない

あっという間に消えていく花火は、あっという間に慣れてしまう人間の心のようで

 

それでも、何年か経ったとき『あのときの花火は綺麗だったなぁ』というように、『乾燥機付き洗濯機』がやってきた日の驚きを思い出したりするのだろう

 

そんなコトをとりとめなく考えていたら

生活の周りにある『花火の残骸達』がなかなか愛しくて、悪くなかったのである

 

 

 

『人と張り合う虚しさを知れ』

〜ブッダ〜

 

 

 

『他人のために生きることは容易である。誰でも皆していることである』

〜エマーソン〜

 

 

 

『人間的な、余りに人間的なものは。大抵は確かに動物的である』

〜芥川龍之介〜

 

 

 

 

『過去が現在に影響を与えるように。未来も現在に影響を与える』

〜ニーチェ〜

 

 

 

 

『一切は燃えている、煩悩の炎によって』

〜ブッダ〜

 

 

 

 

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コメント

 コメント一覧 (4)

    • 1. taka
    • 2018年02月26日 15:44
    • ゴタクはいいから、洗濯ぐれーやれよ!(思わず言っちまった)
      我が家も洗濯機買ったよ。
      乾燥したら1回ごとにホコリ取り除かないと、乾燥しなくなるからね!マジで
    • 2. しゅう
    • 2018年03月11日 20:40
    • 5 行きつけの焼き鳥屋を利用するなんてヨメちゃん賢いですね~!

      勉強させて頂きました。
    • 3. 太平
    • 2018年05月19日 00:21
    • >takaさん

      洗濯の喜びを最初に教えてくれようとしてくれたのは貴方でした^^
      ありがとう、ときどき思い出しては嬉しくなるよ。よく洗濯してくれたもんねー

      ホコリとってるでー! 嫁が(笑)
    • 4. 太平
    • 2018年05月19日 00:22
    • >しゅうさん

      嫁ちゃんは賢いのだw
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