ひょんなことから看護学校で授業をする話が舞い降りた

学校の先生というものに憧れがあったので二つ返事で受け入れる

 

思えば小学校〜大学まで、ほとんどまともに授業を聞いてこなかった

小学校のときは手悪さばかりしていたし

中学校は寝てばかり

高校は頻繁にさぼった

高校3年間で100日くらい学校を休んでいる

面接がある医学科だったらまず受からないから、面接がない大学を選ぶしか無かった(10年前くらいに母校にも面接が導入されたけど)

 

何にそんなに生き急いでいたのか、今となってはあまり思い出せないけれど

『今の感性でしか読めない本がある』と頑なに信じて、学校をサボってはひたすら図書館で本を読んでいた

どう考えてもラリってるが、そうせずにはいられなかった 

 

それに対し、何の説教もたれず。黙って見守ってくれた父には言葉が無い。

 

そんな感じで、授業というものを『雑』に扱い続けた人生だったけれど

いくつか記憶に残っている授業がある

 
 

ひとつは授業のへたくそな物理の先生がしてくれた有効数字の雑談

 

物理「いいか? 0.0030.0030の違いは果てしなく大きい。0.0033の後がどうなっているか分からない。次の桁を詳しく知ろうと思ったら、そこには莫大な労力と金がかかるんだ。0,0030まで分かる計器は0.003までしか分からない計器の何10倍も高い。0.00300はとてつもなく価値が高い。そこに『知りたい』という人間の情熱がつまっている

 

これはズシンと効いた。『全てを知り尽くすことは絶対にできない』というコトを教えてもらったのはこのときだったような気すらする

 

その教師に関して覚えていることは、ハゲであったことと上記の一節

 

口数が少なく、話が下手なハゲだったが。その瞬間だけきらりと光った

 

 

滑舌の悪い数学の教師の言葉も時々思い出す

 

数学「数学は成り立ちから高等な芸術なんです。ものの長さ一つとっても、永遠に現実世界とは相容れない。そんな高等な芸術なんです」

 

授業中、ぼやくように放たれた言葉だった。

その発言の意味など説明されず、彼は虚数の世界を黒板に描きチャイムがなった。

 

その発言は何だったのか?

卒業寸前に、たまたま二人きりになったので尋ねた

 

彼は、こんな絵を描いた

 
49

 

数学「いいかい? 物差しでボールペンの長さを測るとしよう。これはそのボールペンの先端を超拡大したものだ。この球のひとつひとつは原子だとしよう。一体先端はどこになるのだろうね? 赤→かい?それとも青→かい? どちらを測れば正しいんだい?

 

なるほど先端は原子レベルで見れば凸凹で、どこを測って良いのか分からないということか

 

「しかし、長さなので。断面に垂直で真っ直ぐに一番距離が取れるところで良いのではないですか?」

 

数学しかし君。その物差しも凸凹なのだよ

 

これも鮮烈だった。成り立ちから高等な芸術

見事の表現だと感動した

 

 

『物理』も『数学』も何かを教えようとして出た言葉ではなかったのだと思う

だけど、どちらも彼らが『大事にしてきた何か』で。彼らが向かい合っている『深淵』が、ぎりぎり形になって。なんとか漏れたものだったように思う

 

『授業を聞く面白さ』というのは、授業をする人の『哲学』に『触れられる可能性がある面白さ』と最近になって思うようになった

 

そういう『哲学』は。鼻息荒く『これが大事だ!』とか『これを覚えて帰って下さい!』なんてところには表れることはあまりなくて。

 

教師が『長い時間かけた自分でも分からない』というか『どうしてもとらえきれない闇』というようなものが。ため息のように漏れ出たトコロから分けて貰えることばかりだった

 

不思議な物で『物理』も『数学』も、『自分の分野を分かっている』という顔をしない人達だった

 

 

看護学校の授業

 

分かりやすく、面白く、退屈しないように、大事な事を

そんなコトを考えながら作って行く

 

つまらなかったらすぐに聞くことをやめて脱走してきたから

『聞けるお話をする』

というところに強烈な興味がある
 

私が『落語』好きなのは『聞けるお話』というところに関心が深いからなのだと思う

 

 

看護学校の授業を作る

しかし、どう考えても『分からないこと』の方が圧倒的に多い

 

一緒に『分かっているとされているコト』と『分からないこと』を『味わい』ながら『想像していく』

そんな授業を作りたい


いや作り方は分からないのだが 

 

 

 

 

『君が話すことは全部本に書いてある。君から学ぶ物は何一つ無い』

〜グッドウィルハンティング〜

 

 

 

 

『教育は科学であってはなりません。それは芸術でなければならないのです』

〜シュタイナー〜

 

 

 

 

 

『教えるとは希望を語ること。学ぶとは誠実を胸に刻むこと』

〜アラゴン〜

 

 

 

 

 

『上手い子供が贔屓されるのはあたりまえ。悔しければ贔屓されるような子供を育てなさい』

〜井村雅代〜

 

 

 
 

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コメント

コメント一覧

    • 1. dadacyamame
    • 2017年11月24日 18:47
    • 妻は看護師です。
      看護学生時代に医師が講義に来たそうです。
      きっと、憧れのまなざしで、太平さんを見つめるでしょうね?
    • 2. t369
    • 2017年11月30日 12:52
    • 3 個人的には、量子論の二重スリットが一番オモロイと感じます。

      そもそも、原子の先を測る定規なんてあるんですかね?💩
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