友達からLineが届く
お前のブログに『刑務所医師の募集広告が貼られているぞ!』と
刑務所+医師
今まで、全く考えたこともなかったし。知らないエリア
残念ながら、インドにいる私のPC・スマホ端末にはその広告は貼られなかった
なので刑務所医師について調べてみた
以下は複数サイトからの要約である
・ 年収:1200万〜1400万 (38歳で1300)
・ 仕事時間:平日9時〜17時(この条件で、この年収は素晴らしいと思う)
・ 訴訟リスク:国がバックアップするので、訴訟に対する心配はありません!(だ、断言しやがった。こんな文言初めて見た。国がケツ持ちをする、すげー響きだ)
・ 資格:医師免許さえあれば、専門はなんでも良い(マジか!)
・ 施設数:刑務所と拘置所合わせて188-300施設 (サイトによってバラバラ。少年院を入れるかどうか?など数え方の基準が違うと思われる)
・ 常勤医師の定員:全国合計で226-330名 年々減少傾向
・ 求人倍率:地方の刑務所では医師の定員割れが多い(場所さえ選ばなければ、就職は難しくないのね)
・ 主な対象疾患:高血圧・糖尿病・腰痛 少年院では喘息の治療も多い
・ 医療刑務所:八王子と大阪の医療刑務所では透析施設やMRIなどもある。比較的大規模な手術が可能
・ 業務内容:健康診断、外来診察がメイン。昨今は高齢受刑者の増加に伴い、緩和ケアなどの需要が増えている
・ ココが凄い!①:育児休業が男女問わず、子供が3歳になるまで取得可能!
これ。ほんまかいな? 3年ごとに計画的に子供作られたら、働かない医者をずっと抱えることになるで^^;
・ ココが凄い!②:国家公務員だが兼業OK。報酬の伴う外部医療診療可能
・ ココが凄い!③:相談の上、施設への出勤日は『2日/週』にもできる。
超絶ホワイト!
そして、こちらのサイトにあったQ and A
https://www.e-doctor.ne.jp/c/special/kyouseiikan/?BN
Q『刑務所や少年院で勤務していて、受刑者や非行少年から、脅かされたり殴られたりすることはないですか?』
だよね! それ、気になるよね!
A『受刑者や少年を診察していただく際には、必ず刑務官や教官が付き添うことになっていますので、脅かされたり殴られたりする心配はありません』
…あ! 何か思い出してきた
私も数名、刑務所からの患者さんを診察したことがあったな
(患者さんの発言内容のみフィクションです)
初めて診察したのは『とある外病院』で外来のバイトをしているとき
もう5年くらい前のこと
看護師さん『先生。今日は●●施設から予約が入っています』
Taihei『? その施設にはDrいないの?』
看護師さん『いるみたいですが、専門科に紹介となったみたいですね』
そういうこともあるのか。初めてのことなので、少しドキドキする
職場の事情から怖い人達に慣れているとはいえ
『受刑者』その響きはなかなか破壊力がある
患者さんが来た
手錠をされている
患者さんを囲うように、屈強な男性が3名
屈強な男性A『私は●●施設の施設官Aと申します!』
屈強な男性B『同じく、私はBと申します!』
屈強な男性C『同じく、Cと申します!』
ABC背筋ピーン
Taihei『はいぃっ!非常勤職員のTaiheiと申します!』
私も思わず背筋ピーン
やりにくいです
屈強な男性A『ほら!ご挨拶をしないか!』
患者さん『よろしくお願いします…』
屈強な男性B『ハキハキ喋れっ!』
患者さん『はいぃ!』背筋ピーン
怖いです
Taihei『あ、あの。て、手錠は外さないのですか?』
(間髪入れず)
屈強な男性A『必要があれば外します!』
屈強な男性B『いつでもおっしゃってください!』
屈強な男性C『鍵は持ってきております!』
背筋ピンピンピーン! つられてピーン!
ジェットストリームアタックって、こういうことをいうのだろうか?
※ 機動戦士ガンダムで黒い三連星という『トリオ』が得意とするフォーメーション攻撃。矢継ぎばやに切られたり撃たれたり。
しょうが無いので診察開始
Taihei『きょ、今日はどうされましたか?』
かつてどうされたか?は聞いてはいけない
患者さん『ボソボソボソ…』
屈強な男性A『ハキハキ喋れと言っておるだろうがっ!!!』
患者さん『はいぃ!』背筋ピーン
凄くやりにくいです
そんなこんなで時間は進み、問診はあらかた終了
Taihei『なにか、言い忘れたこととかありませんか?』
患者さん『なんだか、自分の病気のことが気になって。最近眠れないというか、肩こりも酷いんです…』
(間髪入れず、ジェットストリーム)
屈強な男性A『余計なことを言うな!』
屈強な男性B『余計なことを言うな!』
屈強な男性C『事前に決めていた相談内容のみ喋れ!』
もう、なにこれ!
超怖いんですけど
受刑者よりも、官の方が怖いのね!
そして『余計なことかどうか』を判断するのは私だ!
ちょっとあんまりだったので、言うことにした
Taihei『それも大事な内容ですから、余計なことかどうかはこちらで判断します。ちょっとだけ静かにしていただけますか?』
屈強な男性A『失礼しましたっ!!!』
屈強な男性B『失礼しましたっ!!!』
屈強な男性C『失礼しましたっ!!!』
背筋ピンピンピーン! つられてピーン!
私の経験が浅かったこともあいまって、なかなか戸惑う診察でありました。
いくら受刑者とはいえ、なんだか気の毒になった
うーん。刑務所医になるってことは、つまりそういう環境で働くってことね?
慣れるのかもしれないけれど。私は向いてそうにない
『自分にまったく縁のない環境で暮らすほど恐ろしいことは、この世の中にまたとあるまい』
〜ドストエフスキー〜
『脳は素晴らしい器官である。朝起きるとすぐに活動を始め、オフィスに到着するまで機能を停止しない』
〜ロバート・フロスト〜
『怠惰な人間とは、仕事をしているふりをしない人間である』
〜トリスタン・ベルナール〜
『過去の労働の記憶は甘美なり』
〜エウリピデス〜
『労働は常に人生を甘美にするが、誰でも甘いものが好きだとは限らない』
〜フーゴー〜
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読んで下さってありがとうございました^^
コメント
コメント一覧 (6)
条件だけみるとホワイトですが、
刑務官の人怖すぎる…職場の空気も大事ですよね~
刑務官は、体面上そうなるのです。
刑務官のほうが、日常はピーターラビットなのです。
と私は思いました。
実際とどれだけ似ているかは知りませんが。
そうなんですね。こんな世界もあるようです☆
多分、入ってみたら働きやすい環境なのでしょうけれどねw
そうですね。そう思います
ただ初回の場合は驚きますw
そして環境が人を作る、ということもありますね
ネット検索したら、サンプルがあったので読んでみました
なかなか壮絶ですねw
女子刑務所はまた全然違う世界かもしれませんね