嫁ちゃん『ちょっちょっちょ。Taiheiさん!』

 

Taihei『ほえ?』

 

嫁ちゃん『なんすか。アレ!昨日のブログ! 

何、私が送った文章をそのまま載せてるんすか?

 
 

Taihei『ほえ? いかんかったかな?』

 
 

嫁ちゃん『いや、あの。Taiheiさんが会話形式にアレンジするって言ってたから

安心して無骨に書いたのに!
 

 

Taihei『あら? んなこと言ったっけ?』

 
 

嫁ちゃん『いいましたよぅ』

 
 

Taihei『あらま。お気に召さなかった?』

 
 

嫁ちゃん『なんか怖い人みたいじゃないですかー

 
 

Taiheiそのまま、バッチリ、お伝えできて良かったじゃないかw

 
 

嫁ちゃん『違いないw

 

 
 

さて、だいぶ体調が回復してまいりました。

 

私のブログは、私の大好きな人に向けた手紙のつもりで書いてきました。

 

それは作品のテーマになる『吉市』でもあり、『吉市』のお母さんでもあり、『えーちゃん』、『妙子さん』、『嫁ちゃん』に向けたものであります。

 
 

同時に、読んでくれている私の大切な仲間達の1人にも向けています。

 

私が会ったことのない読者様に向けたものでもあります。

 

 

テーマにあげている人は勿論のこと、今日も読んでくれている貴方に向けて。Taiheiブログ『トイレの落書き』は描かれています。

 

誰が読んでくれるか分かりませんが。今、画面を見つめてくれている『あなた』に向けて。
今日も心を込めて描かせて頂きます。読んで下さって本当にありがとうございます。

 

 

さて。テーマにあげている人達には傾向があります。

それは『かっこ良い』こと、そして『欠点だらけ』であるということ。

 

完璧な人間などいない。それはそうなのですが、『完璧に近い人』はいます。

7年前の大喧嘩のお話で書いた、中学生時代からの私の親友は。

完璧に近い人です。

 

彼に向けて書いた物もあるのですが『んなやつおらんやろ?』って内容になりすぎてお蔵入りしました。

 

彼は『いじりにくい』って欠点はあるのですけどねw

 

 

でも、今日は。欠点がとても少ない『私の兄』について書きたいなと思います。34年間の感謝を込めて

 

 

ゲーハー。私は、彼を時々そう呼ぶ。
 

理由は頭部のボリュームジャンレノに似ているからだ。直訳:ゲーハー

顔は船越英一郎に似ている。端正な顔立ちが、哀愁漂う頭髪のおかげで際立つ。

 

今日はレノにぃと呼ぶことにしよう。

私は彼の職場の看護師が数名、このブログを読んでくれていることを知っている。いつもお世話になっております。

気に入ったら、ゲーハーでは無く、レノにぃと呼んであげてください。

もちろん心の中でだけ

 

 

ゲーハーのはじまりは、彼が22歳。私が13歳の時だった。

彼は非常に優秀だったので、東京大学に余裕で現役合格。

私にとっては憧れの存在。夏休みの短い帰省を楽しみにしていた

 

彼は面倒見が良く、私の勉強を見てくれるし遊びに連れて行ってくれる。

 

彼が帰ってくると私は犬の様に喜び。東京に帰ってしまうときは、もう二度と会えないような気がして悲しくてしょうがなかった。

これは死んだりする伏線では無く、都会を知らない中学生の不安の表れで。当時サリン事件などあったので、東京に帰っていく彼が心配でしょうがなかったのだ。

 
 

そんな夏休みの短い帰省中

 

風呂上がりの憧れの彼。突然かがみ込み私に頭頂部を見せつけながら言った

 
 

レノにぃ『ねえ。お兄ちゃんハゲてる? ねえ、ハゲてる?

 
 

絶句。とはこういうときに使う言葉なのだろう。完璧に見えた彼にも、抱えている不安があり。情けなくも、実の弟にその確認を促してきた。

 
 

そしてハゲていた

 
 

私はうなるように『は、ハゲてる』と言う

 
 

たまたまそこに、嵐を呼ぶ主婦『妙子さん』

 
 

妙子さん『レノちゃんは頭が良いからハゲちゃうのねぇ』

 

 

彼女は、人を元気づけるつもりで近づきとどめを刺す

 
 

実弟と母親から『ハゲ』の烙印を押された彼は3日ほど元気が無かった。

好物のトンカツも残した。

 

男にとって『ハゲ』た、そう自覚する瞬間は強烈なダメージが入るのだ。

 

 

同時に私も強烈なショックを受けた。

 

うちの家系にハゲはいない。少なくとも、知っている限りは親戚のどこを探してもいない。

 

しかし遺伝というものがある。兄がハゲたってことは、私もハゲる可能性が高い。それもかなり早期に。

 

 

嫌だ!

 
 

だが『哲学を呼ぶ』主婦『妙子さん』の声が頭の中でリフレインする

 
 

『レノちゃんは頭が良いから、はげちゃうのねぇ』

 
 

俺も頭が良いはずだ! レノにぃに負けているわけが無い。それも遺伝だ。

 

 

待てよ。しかしハゲは嫌だ。でもハゲなかったらバカってことか?バカも嫌だ!

 

 

私は中学時代の3年間。この矛盾する概念に悩み続けた。

 

一生懸命試験勉強したあとなど。手鏡で自分の頭頂部をのぞき込んだ。

 
 

あまり無茶はできねぇ。若ハゲになる。今日も危ない橋を渡ったぜ!

 
 

中2病全開だった。

 
 

安心しろ、お前はやはり大バカだ。ハゲない。20年後の私がふさふさな根拠を持って、力強く送ってやろう。『アンジェラ・アキ』の様に。
 

 

 09

 
 

話を進めよう。

レノにぃのことを思い返してみると、彼は幼少期から『医者』になりたかったのではないかな。そんな気がしてならない。

 

レノにぃのエピソード。妙子さんが嬉しそうに語るのは、彼が6歳のときの話。

 
 

妙子さん『レノちゃんがね、泣きながら。もう号泣しながら家に帰ってきたの』

 
 

妙子さん『聞いたら、近所の大っきい子達が。オタマジャクシを沢山捕まえて、一匹ずつ踏みつぶしてたんだって

 
 

妙子さん『戦う力が無くて、見守るしかなくて。悔しくて悲しくて泣いてたんだって

 
 

とても彼らしいエピソードだと思う。彼は命を見守りたい人なのだ。

 
 

妙子さん『Taiheiちゃんは、踏みつぶす側だからピンとこないでしょうねw

 
 

とても彼女らしいエピソードだと思う。彼女は『余計な一言』で私の心を鍛えずにはいられない

 

 

 

私が6歳のときの記憶にもある。

 

温厚な彼が烈火のように怒った

 
 

どうして。命のコトを考えてやらないんだ!

 
 

夏休み。彼は私をセミ取りに連れて行ってくれた。5匹取ってくれた。

 
 

『セミが生きていられるのは、一週間だけなんだ。だから、お家に持って帰ってお母さんに見せたら逃がしてあげようね

 
 

私は逃がすのが嫌だった。こっそり部屋に持ち帰り、飼い殺しにしたのを見つかった。

 
 

妙子さんの言うことは、かなり本質を突いている。私は命を踏みつぶし、それを叱られた。

 
 

もしかしたら世の中の凶悪事件など、彼には『とてつもないストレス』で胸に迫るモノなのかもしれない。


ハゲるわけだ。そして私はふさふさなのである。

 

 
 

しかし、そんなレノにぃは大学院を卒業『天文学者』になった。

医者になりたかったはずの彼が、なぜ宇宙なのだろうか?

 

 

高校時代。私は妙子さんと大喧嘩をし、彼の家に2週間ほど『家出』をした
 

そこで酒の味も覚えた。

酔った彼が言ったことを忘れない。
 

『天文学は良い。目に見えている今が、全て過去だと教えてくれる』

 

かっこいい、と思った。

ハゲでもカッコいいからレノにぃなのだ。

おおいにハゲろ。男の象徴だ。だが私はふさふさが良い。

 

52

 

 

そんな彼は、突然『天文学者』を辞め、医大に再入学した。

学士編入で3年次入学。まさかの私と同じ大学・同級生になる。

 

ハゲが同じ教室にいる生活。私は楽しかった。同じアパートの別の部屋を借り、私は2階。彼は1階に住んだ。
 

ちょっちゅう酒を飲み、喧嘩もした。喧嘩をした回数だけ、仲直りをした。

 

 

彼は私に愛車を貸してくれた『ラシーン』だった

それはそれは大切にしていた車だった。青いラシーンは、彼の大好きな宇宙に浮かぶ地球だったのかもしれない。

 

私は速攻で地球隕石(バス)をカチ込み、彼の大切な『ラシーン』の命を奪った

 
 

知っているか? 

魔族(私)に殺された魂は成仏できないので、ドラゴンボールでも生き返らない。

一発廃車だった。

 

 

警察や業者に死んでいてもおかしくない大事故と言われる。悪くて即死、良くて多発骨折といわれる中、私は完全なる無傷

 
 

流石に彼の大事にしていた車がそこまでなれば、私も少しは凹む。

謝る私にレノにぃは言った。

 

『車を貸した時点で、俺はこうなることも覚悟していたお前が死んでしまうかもしれない、そういう覚悟をしていた。お前が無傷であったことが、なによりも嬉しいよ

 
 

これは効いた。彼は悲しいこと、恐ろしいことを覚悟しながら。黙って命を見守る人なのだ。どうか無事でありますように、と祈りながら。

かっこいい。そう思った。

 
 

私はもしかしたら、彼のおかげで無傷なのかもしれない。

今までも幾度となく命の危険があったが、殆ど無傷で切り抜けた。

その度に、代償として。彼の髪の毛が抜けていったのではないか

そんな気すらしてくる。

 

 

07



 

現在。彼は『麻酔科医』として働いている。
 

今日も『恐ろしいこと』『悲しいこと』が起こりうることを覚悟しながら

目の前の患者の『
』、人体という『宇宙』に向かい合うのだろう。

 
 

嫁ちゃんと一緒に。

※  嫁ちゃんも麻酔科医で、なんと同じ職場で働いています。


 

今は私に対してではなく。

患者さんの命の安全に、髪の毛をすり減らしながら。

 

 

06
 

 
 

『月は太陽に照らされて光る。

他者があって自分があるという、

その深みに惹かれたのです。

 

宇宙船から見る下弦の月。

あれは一生忘れません。

 

ひととつながってこそ、自分がある。

人生もそうありたいですね』

〜毛利衛〜

 

 

 
 

 

『やっぱり暗黒の宇宙空間に浮かぶ地球を見ていると、

それ自体が一つの大きな命のようで、宇宙の中のオアシスに思えてきます』

〜若田光一〜

 

 
 

 

 

『宇宙を知った人間は、決して前と同じ人間ではいられない』

〜ラッセル・L・シュウェイカート〜

 

 

 
 

 

 

『月で親指を立てると、親指の裏に地球が隠れる。我々はなんと小さな存在だろう。だがなんと幸せだろう。』

〜ジム・ラヴェル〜

 

 

 
 

 

 

『私は3度地球を離れたが、他に行くところはなかった。どうか宇宙船地球号を慈しんで欲しい』

〜ウォルター・シラー〜

 

 

 

 

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読んで下さって、本当にありがとうございます。

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コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. dadacyamame
    • 2017年08月21日 18:47
    • タージマハールでプロポーズ
      いいですね。
      太平さんは、嫁ちゃんにシャー・ジャハーンと
      同等の愛を表現したかったのですね。
      太平さんとても情熱的ですね。
      素晴らしい。
    • 2. Taihei
    • 2017年08月22日 21:51
    • >dadacyamame

      私は情熱的ですよー^^
      シャージャハーンなんて雑魚雑魚☆

      建てれば良いってもんじゃないw
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